2014年7月5日土曜日

OpenFOAMをWindowsで使ってみよう

OpenFOAMは,オープンソースの数値解析ソフトのことで,
流体だったり電磁場,構造,金融などを解くソルバーが提供されています.
オープンソースなので,自由にソースを読むことができるし,
ソースを書き換えることもできます.


OpenFOAMは,もともとLinux環境において動作することを想定しているため,
初心者にとっては,まずOpenFOAMをインストールすることが壁となっていました.

そこで,いろいろと調べていたら,Windowsの64bitにインストールできるOpenFOAMがある,
ということがわかり,今回インストールしてみたら,
Linux環境と同じように解析できたのでまとめてみることとしました.
今回参考にしたサイトは,春日さんのサイトです.
ただ,このサイトのままだと
自分の環境(Windows7 64bit Core2DuoP8700 SSD128GB RAM8GB)のせいなのか,
バージョンのせいなのか動かなかったため,ちょっと順番を変えています.


0.ダウンロードする


OpenFOAM-2.1.x for Win64(OpenFOAM.7z)
OpenFOAM Source(OpenFOAM-2.1.1.tgz)
OpenMPI(OpenMPI_v1.6.1-1_win64.exe) ・・・並列計算のために使います
ParaView 4.1.0 ・・・結果の可視化に使います


1.展開する


OpenFOAM.7zとOpenFOAM-2.1.1.tgzを展開します.


.7zや.tgzの展開には例えば7zipやLhaplusを使って下さい


2.インストールする


OpenMPIをインストールします.
インストール中にPathをどうするかという選択がでるので,
ここでAdd OpenMPI to the system PATH for all usersにチェックをしてインストールしてください.
インストールが終わったら,
デフォルトだとC:\Program Files (x86)\OpenMPI_v1.6.1-x64にインストールされると思うので,
そのOpenMPI_v1.6.1-x64以下をコピーして,OpenFOAM-2.1.x for Win64を展開した中にあるDOS_Mode.batと同じディレクトリにペーストしてください.


また,ParaViewもインストールします.
ParaViewのインストールが終わったら,同様に,
C:\Program Files (x86)\ParaView 4.1.0にインストールされると思うので,
そのParaView 4.1.0以下をコピーして,OpenFOAM-2.1.x for Win64を展開した中にあるDOS_Mode.batと同じディレクトリにペーストしてください.


3.OpenFOAMを回してみる


もしもうまく行っているとすると,
DOS_Mode.batを起動して,"icoFoam"と入力すると端末が動いてエラーでとまると思います.

DOS_Mode.batと同じディレクトリにあるsetvars.batを右クリックして編集をします.
コードの一番下に以下を加えてください.

set PATH=%PATH%;%HOME%\OpenMPI_v1.6.1-x64\bin
set PATH=%PATH%;%HOME%\ParaView 4.1.0\bin


試しに,"mpirun"と入力するとhelpメッセージが出力され,
"paraview"と入力したらParaViewが起動したらインストール成功です!!


OpenFOAM-2.1.1.tgzを展開した中のtutorialsをコピーして,
DOS_Mode.batと同じディレクトリにペーストしてください.

あとは,tutorialsで遊んでみてください.
やり方は他のサイトでも紹介されている通りだと思います.

Enjoy Open Foaming!

2014年5月31日土曜日

加速中のタンク内圧力

2014年3月に伊豆大島にて,自分が関わっているサークルで打上げた
ハイブリッドロケットの推力に対する考察の記事です.


伊豆大島での打上げでは某社のK240を使用しました.

赤が伊豆大島での打上げで取得した加速度から,F=maで計算した推力
青が地上燃焼試験にて取得した推力
緑が公称推力
を示します.


0秒は燃焼開始時刻を表しています.
また0秒前で赤のフライトデータは90 N程度が算出されています.
これは,打上げ前の重力加速度の影響がでているためのもので,
実際に90 Nが出ていたわけではありません.

この図より,緑の公称推力よりも,
赤のフライトデータと,青の地上燃焼試験でのデータは推力が少ない事が分かります.

また,赤のフライトデータでは,青の地上燃焼試験でのデータよりも燃焼時間が短いことが分かります.

フライトデータのほうが地上燃焼試験でのデータよりも燃焼時間が短いことは他の団体でも確認されているようです.


これについて考察します.

①赤のフライトデータでは,打上げ時にタンクから酸化剤が流出する方向に加速度が働きます.
これはだいたい3Gから4G程度なのですが,この加速度によって酸化剤の流量が増えたために,
燃焼時間が短くなったということが考えられます.

加速度による酸化剤の圧力上昇 は以下の式で表されます.

P = ρah

ここで,ρ は酸化剤の密度,a はロケットの加速度,h は酸化剤の水面までの高さとなります.
水頭圧と重力加速度がロケットの加速度に変わったと思うとわかりやすいと思います.

酸化剤(N2O)の密度は,沸点での値で1226 kg/m3
ロケットの加速度は40 m/s2
酸化剤の高さを0.5 mとすると,
圧力は

P = ρah = 24520 Pa = 0.02 MPa

となります.

酸化剤の温度の変化に対する蒸気圧は0.1 MPaオーダーであるため,
加速度によるタンク内の圧力上昇はそこまで支配的ではない可能性が考えられます.


となると,
酸化剤の温度の変化に対する蒸気圧の変化によって流量が変化したということでしょうか.

あとは,
③酸化剤がタンクに満充填されてなかったか.


とりあえず,加速中の圧力変化なんて微々たるものっぽいので,
それは関係ないってことが言いたいだけです.

飛翔中のタンク内圧力が計れれば一番良いのだけど...

2014年4月3日木曜日

2014/3/21 伊豆大島での打上実験のログ

自分の所属している団体で伊豆大島でロケットの打上実験を行ったときに取得した
ロケットのGPSや加速度などのログの生データを公開しようかなと思います。

こういったデータを取得することは、
次の機体設計や考察に使えるので、
データを公開することで自分の機体に活かしていただけたらと思いました。


今回データの取得に使ったロガーは、
@HirakuTOIDA 先生作のHPA_NaviⅡです。

HPA_NaviⅡの詳細はここにあります。
以下にlogの生データを置いときます。

log.dat

今、報告書作成中ですので、
もうちょっと時間が経ちましたら、
生データではなく、見やすくしたデータを公開したいと思います。

2014年3月30日日曜日

blogはじめました

最近忘れ物が多いので、
役立ちそうなことを忘れないようにblogに書くことにしました。

3日坊主にならないようがんばります。